東洋哲学研究室 教員紹介

山部 能宜

専門分野

インド唯識,中央アジアの禅観

自己紹介

 

仏教の禅定(坐禅)が基本テーマで、インドにおいて禅定の体験を理論化したと考えられる瑜伽行唯識学派の思想と、中央アジアにおける禅観の様態を伝えると思われる一連の禅観経典を研究しています。 唯識教学の研究においてはサンスクリット語・チベット語・漢文の資料を比較検討する文献学的手法によりますが、中央アジアの禅観の研究においては、文献資料に加えて美術資料も参照します。 アメリカで学位を取得した関係上海外に知己が多く、欧米やアジアの多くの研究者と連携しながら研究を進めています。

主要著作・論文

  
題名 収録刊行物出版者 出版年 備考
Parallel Passages between the Manobhūmi and the *Yogācārabhūmi of Saṃgharakṣa The Foundation for Yoga Practitioners: The Buddhist “Yogācārabhūmi” Treatise and Its Adaptation in India, East Asia, and Tibet Cambridge, MA: Harvard University Press 2013
「アーラヤ識論」 『シリーズ大乗仏教7 唯識と瑜伽行』 春秋社 2012
Two Chinese Meditation Manuals in Conjunction with Pozdneyev’s Mongolian Manual From Turfan to Ajanta: Festschrift for Dieter Schlingloff on the Occasion of His Eightieth Birthday Lumbini International Research Institute 2010
ほか多数。

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古典の学びは、単に過去の遺物を学ぶことではなく、先人たちの思惟に触れることを通して現在の自分自身と向き合う視点を得ることです。 そのような問題意識を持った諸君を歓迎します。

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現在人文系の学問分野においても国際化が進んでおり、多くの日本人研究者が海外の研究機関で学び、その成果を国際学会で発表しています。 そのような先人たちの歩みに続く人たちが多く現れることを期待しています。